宮台真司【荒野塾】社会学講義 2024年度後期(11月〜)
宮台真司・荒野塾
荒野塾とは?
映画『AIR(2023』 ベン・アフレック監督・制作・出演、マット・デイモン制作・主演
この映画ほど「こう生きろ!」という直接的なメッセージの表出に成功した映画は珍しい。ベン・アフレックとマット・デイモンの45年に及ぶ絆と、それを支える「社会はつまらなくなった」「わくわくしたい」という共通の価値貫徹への志向が、毎日が「つまらない」と強く感じる「潜在的な内発性(内から湧く力)を持つ者」に、価値貫徹への力を与えて内発性を顕在化させてくれます。「こうせよ!」と打ち出す映画が失敗しやすい中、2人の本気が稀有な成功を導きました。
その意味で、「この映画にわくわくさせられるかどうか」で、人を見分けることができるでしょう。なお、脚本の技法、撮影の技法、演出の技法も、過剰な説明よりもクオリア(体験質)の「思い出し」機能に絞って高度に練られています。そのことが「人を見分けるのに役立つ映画」であることを支えています。荒野塾は、この映画に触発されるような人に向けられています。講義では膨大な情報を提供しますが、そういう人は咀嚼に向けた「力」が出るでしょう。
荒野塾主宰 宮台真司
***********
なお、関連して、5月13日の外山恒一さんとのトークイベントについて、5月14日にX(旧Twitter)に投稿した文章も、ご一読ください。
阿佐ヶ谷ロフトA@asagayalofta さんの「宮台真司氏退官記念トークイベントVOL2! 『宮台真司×外山恒一』 https://twitcasting.tv/asagayalofta/shopcart/305120
満員御礼申し上げます。昨晩の宮台トークは、5月18日土曜日から始まる荒野塾の、予告編に当たります。
昨晩話した通り、80年代新住民化 (法化=家族空洞化) は60年代団地化 (専業主婦化=地域空洞化) が前提であり、90年代後半以降のネット化 (キャラ&テンプレ化=個人空洞化) は、80年代新住民化が前提であることを—相似の図式を外山さんが政治的コミュニケーションモードの変化の記述に使います—サブカル史を通じて詳細に跡付ける講義と、更にそうした時代的文脈の変化が生じるメカニズムを記述するシステム理論を語る講義の、2本立てが荒野塾の建て付けです。
一口で、つまんねえ輩だらけのつまんねえ社会になった経緯と理由を詳らかにします。それを踏まえて、様々な社会的実践を企図する方々が、どんな優先順位で課題設定すべきかをお伝えします。 例えば正義がつまらないので動員に失敗しがちであることの、明確な理由を語り、わくわく楽しいけど正しい営みだけが、「風の谷」を持続可能にするという、普遍的な摂理を語ります。
社会学講義
『社会意識と社会構造』
主著『サブカルチャー神話解体(1993)』をもとに構成される本講義では、戦後人々がどのように「音楽」や「漫画」などのサブカルチャーを享受してきたかを論じながら、社会的コミュニケーションの変容を明らかにすると共に、その変容がもたらした現代社会の病理に迫る。
『社会学原論』
宮台社会学のすべてが詰まった本講義は、「社会学以前」から「社会学主義」までを体系的に扱い、この社会の全体像を浮き彫りにしていく。周辺の学問との結びつきを明らかにしながら、思想史という大きな流れの中で現代社会を読み解く「串刺しの思考」は宮台社会学の真髄だ。
後期(セッション2)
セッション2では、『社会意識と社会構造』及び『社会学原論』に扱われる内容を、参加者の皆さんの興味関心をもとに構成し、講義スタイルで授業を行なっていきます。
東京会場+オンライン
火曜日18時〜21時*8回
11月5日、12日、26日
12月3日、10日、17日
2025年1月7日、14日

※本イベントの募集は終了いたしました
開催概要
- 日付
- 2024年11月5日 - 2025年1月14日
- 時間
- 毎週火曜日 18:00~21:00
- 場所
- 東京会場(杉並区・西荻窪駅から近く)
- 内容
- 原則対面参加です。過去参加者および主催者が認めた者に限り、全編オンライン参加も可能とします。録画アーカイブを一定期間視聴することが可能です(復習、予習用)。講義時間は18時〜21時の三時間とします。途中休憩を挟みます。開催場所は杉並区(西荻窪駅)です。学期末レポート・採点あり
- 対象
- どなたでも。学生歓迎。基本的に対面参加をお願いします。過去参加者及び主催者が認めた方に限り、すべてオンライン参加も可とします。
- 参加費
- 受講料(前払い)44,000円 ※分割払いを希望は要相談 ※学生割引あり・要問合せ
- 応募方法
- エントリーより
- 応募期間
- 2024年10月17日 - 2024年11月5日
※本イベントの募集は終了いたしました